看護師国家資格に合格し、どの科に所属するかは自分で決められるのですが、職場の状況や診察の特色などを考慮しながら、より自分にあった働きやすい診療科に行きたいと誰もが思うことでしょう。もちろん、それぞれの科でメリットデメリットが存在します。例えば耳鼻咽喉科で働く看護師さんからの意見から、意外なメリットを見つけることができます。
耳鼻咽喉科で働く看護師さんには、必ず身につく知識があります。それは粘膜や粘液、脳神経、アレルギーやウイルスに対する知識です。もちろん他の科では知らないということはありませんが、日々の業務で、これらの知識は目の前にいる患者さんによってアップデートされていきます。最先端の医療技術に関しても、治療補助をしている看護師さんなら経験も積めます。働いている間は非常に忙しいこともありますが、そこで培った知識は医療器具メーカーや医療系の雑誌編集など他業種の転職でも役に立ちますので、一生ものと思ってください。もちろん看護師以外の仕事をするときでも多いに役に立つ知識です。
もう一つは、患者さんの回復などによって元気づけられることです。耳鼻咽喉科に来る患者さんは、自分ではどうにもならない症状を診てもらうことが多いです。喘息などは吸入器をあてると落ち着く場合が多いため、症状が和らいだ患者さんからのお礼でやりがいを感じられることがあります。患者さんがよくなる姿をみるのは医療従事者として嬉しいことですし、耳鼻咽喉科では比較的軽症の患者さんが多いので、看護師さんもあまり暗い気持ちになることがありません。患者さんが笑顔になって帰る瞬間をみれるのは、看護師冥利につきることでしょう。